今の私へ~その4~

八方塞りと思っていた2年前の夏。

社費留学は無理だったけれど、自費でも留学する決心はつかなかった。
仕事を辞めれば、定期的な収入はなくなる。また、大学院に通うために留学するので、アルバイトなどをする余裕もほとんど持てないだろう。
そうすると自分の丸4年働いてためた貯金額ほぼ全てを使い切ることになる。
…資金面に加え、ここでも、「自分が留学して勉強したいことはあるのだろうか」と考えたとき、これ、といえるものがなかった
大学の専攻選びを他人(母親)の判断で進んだことを思い出した。
今度こそ、自分の心に正直になって、自分が勉強したいことを選ぼう。
ツーリズムなどには興味があったが、大学院を卒業できたとして、帰国して就職できるのだろうか。
今後の生活のことを考えると、結局決心がつかなかった。

英会話サークルの交流へ次第に足が遠のき始めていた頃だった。
一人暮らしをすると、自分の空間はとても居心地が良い。
何にも怯えずに暮らせる空間は、私にとって初めての経験だった。
居心地の良さに加えて、家事は休日にまとめてしていたため、意外と時間がなかった。
これまでは、「家は居心地が良くないから、なるべく外出する予定を入れよう」と思っていたのが、「自宅は居心地が良いから、自宅でのんびりしよう」と思うようになった。
また、引っ越したことにより、英会話サークルの集まりの場所が遠くなったということも理由だった。
知らないメンバーが増え、皆のノリについていけない…そんな思い込みから、毎週通っていた
英会話サークルも、2週に一回、一ヶ月に一回となってしまった。
今思うととても勿体無いことをした。そのまま難しく考えずに、コミュニティの変化は変化で楽しんでいくこともできたかもしれない。
勝手に疎外感を味わって、楽しみだった場所は変化してしまった。
ここにも、自己肯定感の低さ(自分は必要とされていない)という思いにとらわれていた。

平日はこれまでどおり黙々と仕事をこなし、休日は家に居る時間が増えた。
家に居るときは、AC関連のことをネットで手当たり次第に調べて、
たいていそうするときは落ち込んでいるときなので泣くだけ泣いて、
疲れると昼寝をして、適当に食事をして眠って…という生活を繰り返していた。

ACを克服して、自分らしく生きたい…
そうは思うものの、本当にどうしていいか全くわからない。
AC関連情報をネットでしらべ、自分がACとなった原因や根底は把握できてきたものの、それを回復する一歩を歩み出す方法がわからなかった

正直、今もその方法は模索中である。
しかし、2年前と較べると、色々な方法を試したからか、
完全なACの回復には至っていないものの、
特に母親との関係にいたっては前進したと思っている