今の私へ~その3~

母親から離れて一人暮らしを始めて、これまでなかったようなことを感じ・考えるようになった。

まず行き着くのは、非常に自己肯定感が低く、不安感、孤独感が周期的にループして自分を塞ぎこませることだった。

小さな躓きを感じるたびに、不安感、孤独感に塞ぎこむことを繰り返していた。

ただ、これまでと大きく違ったのは、この不安感や孤独感の原因となっている、
根底にあるものは何か?を真剣に追求したいと思ったこと、そして、
自分で自分の人生の舵を取っていけるように、自己肯定感を養いたいと思ったことだった。

これまでは、不安感や孤独感がループで襲ってきたとしても、
その根底を追求して癒そうという考えには至らなかった。
嵐が吹き去れば、また元の状態に戻る。
根底から解決しなければ、このループは途切れないのだ、とやっと気が付いた。

気が付くと、自分のことを考える時間が以前と較べてとても増えていた。
問いかけるようにした。「自分はどうしたいのか」を常に。
それはとても苦しいものだった。他人に人生の判断をアウトソーシングしてきた私には、例えば「お花見に行くか行かないか」と決断することすら、大変な苦労を要した。

ひとつひとつ、「自分はどうしたいのか」を考えることは、
そのまま私の主体性だったり、自己肯定感に結びつくことだったのだろう
決断するたびに苦しみながら、「自分は何なのか、どうしたいのか」を必死に探っていた。

一人暮らしを始めた最初の夏、2014年の夏。

落ち込みがそれまでの周期ループとは違って大きな波でやってきた。

「私は誰からも必要とされていない」「一生一人ぼっちなんだ」
孤独感は極限に達し、養おうと頑張っていた自己肯定感はまだまだ途上だということに気づいた。

このときは冷静に冷静に考えることができなかったけれど、このときここまで落ちてしまった原因は、
・社費で英国留学を目指し、役員会まで説得したものの、叶わなかったこと。
この頃、海外担当部署での仕事にかなり慣れ、いつしか海外での生活を経験してみたくなった。
短期で留学、出張での滞在はあったものの、英語習得もあり、特に英国での生活を夢見ていた。
しかし、仕事を辞めて収入が無くなる事は怖かったので、社費で留学を認めてもらえないか、と思うようになった。英国の大学院に留学し、学位をとりたいと考えていた。

これにより、英語を勉強する最終目的を見失ってしまった。
目的がなくなると、途端に何をしてよいかわからなくなる。ここでもACの白黒思考が出てしまった。
次第に英語習得へのモチベーションが下がってしまった。

・2012年から参加してきた英会話コミュニティも、時間が経つにつれ、メンバーの入れ替わりもあり、
次第に自分のメインの居場所、といえるような居心地の良さが減ってしまったこと。
個人的に親しくなったメンバー同士、会ったりするようにはなったものの、
居心地の良さが減ったこと=疎外感、と捉え、自分から距離を置いてしまった。

今思うと、人との親密な関係の築き方がわからない私が、自分から交流に距離を置いてしまっただけなのだろうけど、当時は「人は皆自分から離れていく」「自分はやっぱり一人ぼっちだ」と孤独感を深めるだけだった。

 

2014年の夏の終わり頃。ようやく母親から離れ、自分の人生を自分の足で歩む生活を始めた私だったが、まさしく八方塞がりな気持ちを味わう。